「お気に入りのミューズ トゥー(Muse Two)をメンテナンスしたい」
「ミニバッグのショルダーベルトが壊れてしまった」
「ビジネスバッグのハンドルを交換してほしい」
このような修理依頼を、宅配鞄修理専門店コルサ(CORSA)では承ってきました。
ここでは、弊社の修理職人がレザー製品のよくあるトラブルや修理内容などを解説していきます。
サンローラン(SAINT LAURENT)について
サンローラン(SAINT LAURENT)の特徴
20世紀のモードの帝王と呼ばれたフランス人デザイナー、イヴ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)が、パートナーで実業家のピエール・ベルジュと共に1962年に設立したオートクチュールメゾンが「サンローラン(SAINT LAURENT)」の始まりです。「マスキュリン・ルック」を筆頭に、サファリ・ルック、スモーキング・タキシード、モンドリアン・ルックといった伝統的なクチュールと各国の歴史や文化から着想を得たファッションスタイルを次々と発表し、業界に大きな革命を起こし続けました。
現クリエイティブ・ディレクターは6人目となるアンソニー・ヴァカレロ(ANTHONY VACCARELLO)氏で、ブランドのコレクションはウェアに留まらずバッグや財布、ベルト、ジュエリーなどのアイテムやアクセサリーに広がりを見せています。バッグの主なラインはカサンドラ(Cassandra)、カリプソ(CALYPSO)、ル・サンカセット(LE 5 À 7)、サック・ド・ジュール(SAC DE JOUR)、リヴゴーシュ(Rive Gauche)などが挙げられますが、ミューズ(Muse)やミューズトゥ(Muse Two)、カバスシック(Cabas Chyc)、ベイビーダッフルなど廃盤になってしまった製品も未だに根強い人気です。
ちなみにブランド名は当初「イブ・サンローラン(YVES SAINT LAURENT)」でしたが、2012年に「サンローラン(SAINT LAURENT)」に変更されています。その他、口紅やメイク、スキンケアなどに特化したコスメライン「イヴ・サンローラン・ボーテ(YVES SAINT LAURENT BEAUTÉ)」があります。
修理依頼があったサンローラン(SAINT LAURENT)製品
これまでコルサ(CORSA)では、サンローラン(SAINT LAURENT)のさまざまなバッグの修理を承ってきました。
サック ド ジュール /ルー ベルトバッグ /シティ サンローラン/シティ ボディバッグ/リヴゴーシュ スモールトートバッグ/ボールド イースト/ウエスト ショッピングバッグなど
※廃盤となったヴィンテージバッグも修理実績があります。
サンローラン(SAINT LAURENT)の修理について
サンローラン(SAINT LAURENT)正規店の場合
公式ストアと正規販売店で購入した商品の修理(リペア)に対応してくれます。お問い合わせ方法は、公式サイト内の窓口「クライアントサービス」でメッセージを送るか、近くの公式ストアへ相談しましょう。
詳しくは、サンローラン(SAINT LAURENT)HPの「クライアントサービス」ページをご参照ください。
正規店の場合は、オリジナルパーツや素材で修理されますが、「非正規品、廃盤品は修理不可」「修理代が高額」「納期がかかる」「代替品がない場合は断られる」ことがあります。
申し込み前に、以下の内容も確認しておきましょう。
・販売証明書やレシートがあるか
・直営店、または公式オンラインストア購入品か
・初期不良に関しては、無償もしくは有償にて対応可能か
コルサ(CORSA)の場合
店舗持ち込みや配送依頼の他、電話、メール、LINEにてお問い合わせとお見積りを承っております。修理は数千件の実績を持つ職人たちが行い、メーカー保証対象外のご相談に対応できる他、オリジナル品に類似したレザーや生地、金具、素材を使用することで費用を抑えた修理が行なえます。また修理後3か月保証制度を採用しておりますので、修理直後にトラブルが起きても安心です。
細かな納期や金額で不安な場合は、サンローラン(SAINT LAURENT)とコルサ(CORSA)での相見積もりがオススメです。
まずは修理可否を聞いてみる
サンローラン(SAINT LAURENT)の修理ならCORSAにお任せ
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CORSAは安心の修理後3か月保証
問い合わせはメール・LINE・お電話にて承っております
サンローラン(SAINT LAURENT)の主なトラブルと修理実績
サンローラン(SAINT LAURENT)のバッグは、トートバッグやビジネスバッグ、ミニバッグ、ボディバッグと種類が豊富。またカラーバリエーションや素材の選択肢も多いので、一人ひとりのライフスタイルやシーンに合わせた製品と言えるでしょう。
特別な日はもちろん、日常に花を添えてくれるラグジュアリーバッグはとても丈夫に作られています。日頃から定期的なメンテナンスと正しい保管を行い、長く愛用していただきたいです。
ここからはサンローラン(SAINT LAURENT)製品の主なトラブルと、コルサ(CORSA)での修理内容や交換実績をご紹介します
スライダー・ファスナーの交換について
サンローラン(SAINT LAURENT)バッグの開閉パーツではYSLモノグラムのフックやタブが印象的ですが、トップハンドルやボディバッグ、トラベルバッグ、ミニバッグの一部にファスナー(ジップクロージャー)が採用されています。この部分はレール(エレメント)の劣化による開閉の不具合やスライダーの欠損、ファスナーテープの縫糸が解けてしまうトラブルが考えられます。
弊社では、機能性や色味が近いYKKのファスナーやスライダーに交換いたします。また状態の良い引き手は移植することが可能ですので、修理後も見た目に違和感ありません。
スライダー・ファスナー交換のタイミング
・ファスナーのテープ生地が切れている、または擦れてきている
・金属ファスナーの場合はレールが欠けている、またはサビはじめている
・コイルファスナーの場合はレールが一部かけている
・スライダーを動かしても口が開いてしまう など
ハンドル交換(平手・丸手)の交換について
サンローラン(SAINT LAURENT)にはトップハンドルやシティトートバッグの他に、ハンドルと着脱可能なストラップが取り付けられている2WAYタイプの製品があります。またリヴゴーシュ(Rive Gauche)などの一部製品には、丸手ハンドルの根本部分に補強部材の鉄板(ステー)が入っているのが特徴です。
ハンドルのトラブルは乾燥や疲労によるレザーの擦り切れや縫製のほつれ、丸手ハンドルの場合はレザー内部の芯材の劣化が考えられます。小さな故障も時間が経つと大きな損傷につながりますので、早めの修理をご検討ください。
修理する際は、事前にハンドルの幅や長さなどを測定し、見た目の違和感がでないように同系色の汎用素材で新たなハンドルを作成いたします。鉄板(ステー)が入っている製品は修理難易度が高くなりますが、部品や固定用ネジを壊さないよう細心の注意を払いながら修理いたしますので、安心してご依頼ください。
ハンドル交換(丸手)
15400円~(税込み)
丸手ハンドル交換については、内側の芯材の厚みを測り使用する芯材の選定を行い、同色系統の色味のレザーにて作成し交換を行います。
ショルダーベルト交換については
サンローラン(SAINT LAURENT)のショルダーベルトは取り付けられたタイプと着脱タイプがありますが、いずれも肩が当たる部分や荷重がかかる部分の縫い目がほつれたり、レザー素材の場合はレザーが千切れてしまったり、裁断面のコバが剥がれてしまったりすることがあります。
修理では、まず現状のベルトの長さや厚みなどを測定した後、数値に則った新たなベルトを作成いたします。事前にお客様からご要望いただければ、長さのカスタマイズも可能です。レザー素材の仕上げでは革のコバ(裁断面)を磨く「コバ磨き(コバ塗り)」や、革の端を内側に包むように折り曲げる「ヘリ返し」なども選択いただけます。
ショルダーベルト交換のタイミング
・レザーが乾燥して、ひびが割れている
・ベルトのレザーが伸びてしまう
・ベルトが歪んでいる
根革などのレザーパーツの交換については
ショルダーやハンドル、YSLモノグラムなどを固定する根革やレザーパーツも革や縫糸の経年劣化によって亀裂やひび割れ、千切れなどのトラブルが起きてきます。またバッグの耐荷重を超えた力が加わるとパーツの破損につながるので、くれぐれもご注意ください。
修理の際は、現状の根革やレザーパーツの形状を測定し、色味に合わせた同系色レザーを元に新たにパーツを作成します。
口元バインダー交換・玉縁パイピング交換修理について
バッグの耐久性を上げ、スタイリッシュな形を作り上げている玉縁(パイピング)や口元のバインダーは、縁に面しているため小さな汚れや傷が次々についてしまう箇所です。
バッグ口元のバインダーを修理する場合は、同系色のレザーを用意して交換。玉縁(パイピング)を修理する場合は、依頼品の状態に合わせて損傷箇所をレザーで巻き直す「部分補修」か、芯材から作り直す「一式交換」をご提案いたします。
・バインダー部分のレザーにひび割れや千切れがある
・玉縁(パイピング)のレザーが硬化している
・玉縁(パイピング)のレザーの下から芯材が出てきている
玉縁部分補修
7700円~(税込み)
補修箇所の玉縁(パイピング)の縫糸を解き、既存の芯材に汎用レザーを巻き直していきます。
※汎用レザーはオリジナルの色味に近づけますが、色ブレが起きる可能性がございます。
クリーニングや染色(染め直し)やバニッシュ再塗装について
サンローラン(SAINT LAURENT)のバッグには、カーフスキンレザー、ラムスキン、ディアスキン、グレインレザー、ヴィンテージレザー、スウェードなど、多種多様な素材が使われています。素材に合った正しい保管やメンテナンスを怠ると、シミや色スレ、退色、銀浮きなどが発生することも。
万一汚れてしまった場合でも、ご安心ください。弊社では正規店が受け付けていないクリーニングや染色が可能です。またご希望があればお好みの色に染め直すカスタマイズもお楽しみいただけます。ご依頼品の状態とご要望に合わせた修理をご提案いたしますので、お気軽にご相談ください。
ハンドルやコバの断面には溶剤を使ったバニッシュ処理が行なわれていますが、何らかの原因でトップコートが剥がれ、ベタつきや色味が剥がれしまうことがあります。その場合は、一度断面の溶剤を全て剥がした後、下地作り→染色→仕上げ溶剤塗布の3工程からなるバニッシュ再塗装を施します。
部分染色
7700円~(税込み)
小物製品は4400円~(税込み)
四つ角のスレキズやワンポイントの退色には部分染色が可能です。現状の症状に合わせた色味を作成し部分的染色を行います。
※染色については大きさや構造により金額は異なります。
全体染色(染め直し)
22000円~(税込み)
小物製品は8800円~(税込み)
全体的な退色や表面部分の黒ずみなどがある場合は全体の染め直しが可能です。
現状の色味と事前に再現し確認後染め直ししていきますので安心してご利用が可能です。
コルサ(CORSA)での修理参考価格・納期目安
修理内容 | 参考価格(税込) | 納期目安 |
スライダー交換 | 4950円~ | 14日~ |
ファスナー交換 | 11000円~ | 18日~ |
ハンドル交換(平手)/(丸手) | 13200円~/15400円~ | 24日~ |
ショルダーベルト交換 | 18700円~ | 24日~ |
根革交換 | 6600円~ | 18日~ |
レザーパーツ交換 | 6600円~ | 18日~ |
口元バインダー交換 | 11000円~ | 20日~ |
玉縁部分補修 | 7700円~ | 19日~ |
玉縁パイピング巻き直し | 18700円~ | 22日~ |
クリーニング | 6600円~ | 18日~ |
部分染色/小物製品 | 7700円~/4400円〜 | ※要確認 |
全体染色(染め直し)/小物製品 | 22000円~/8800円〜 | ※要確認 |
バニッシュ再塗装 | 5500円〜 | 18日〜 |
※納期はご依頼品の修理内容や資材手配、混雑状況によって変動いたします。
サンローラン(SAINT LAURENT)のメンテナンス方法について
・使い始めに、シミや汚れを防止する革専用防水スプレーを塗布することをおすすめします。 ・色焼けの原因となる直射日光に当たらない場所で保管してください。 ・研磨剤、フレグランス、化粧品、クリームオイル、アルコール性ジェルは使用しないでください。 ・濡れてしまった場合は、すぐに清潔なウエス(布)などで拭き上げましょう。 ・濡れた箇所が急激に温まると、革が硬化して元に戻らなくなる可能性があります。 ・長期間使用しない場合は、お手入れ後に十分な自然乾燥を行い、あんこ(丸めた紙)を詰めた上で購入時に付属したフランネル袋に入れ、風通しが良い冷暗所で保管しましょう。 ・乾燥剤や防虫剤を使う際は、革製品対応商品を選んでください。 |